2014/09/21

【C#】軽量なIDEならQuickSharpがオススメ

Visual Studio(Visual C#)を使うほどでもないけど、テキストエディタだとちょっと物足りない。
そんなあなたには「QuickSharp」がオススメ!



QuickSharp の特徴



http://quicksharp.sourceforge.net/features.php より引用して、適当に訳したのがこちら。
  • シンタックスハイライト、コードの折りたたみ、VisualStudioっぽいドッキングウィンドウを持ったエディタで開発ができる
  • .NET Framework系の言語ならコンパイルできる
  • コンパイルエラーや警告をメッセージウィンドウに出力できる
  • コンパイル・実行でき、別ウィンドウで対話型な実行もできる
  • インテリセンスっぽいコード補完もできる
  • 付属の「Cassini web server」でWebアプリの開発もできる
  • SQL Server、SQLite、MySQLが使える
  • MonoやC#2.0、3.0、4.0、4.5など用途に合わせて複数のビルドツールが使える
  • QuickSharpのプラグインを自分で作ることができる


軽量な環境で、WindowsフォームやASP.NET、コンソールアプリなどの開発ができちゃうのだ!
ただ、軽い分以下のことができなかったり、面倒だったりする。
 
  • ソリューションやプロジェクトファイルが作れない
  • デバッグ実行ができない
  • コード補完が思いの外しょぼい
 

こんな欠点があっても、やはり軽さに魅力がある。
Win環境で小さなアプリをつくるなら、バッチファイルやWSH(VBScriptやJScript)、PowerShellをテキストエディタで書くより、格段に効率が良い。





QuickSharp をインストールする



1. QuickSharp Home からインストーラーをダウンロードする(SourceForge経由でダウンロードする)

2. インストーラーを実行する

3. 指示に従いインストールする(特に特別な設定はない)







インストールしたファイルのサイズは、なんと9.4MB!

QuickSharpを起動した時の使用メモリは30MB!!
※Windows7 64bit環境


 

初期設定



1. QuickSharpを起動する

※初回起動時は、結構時間がかかるので慌てず待ってください。


2. ワークスペースを変更する

QuickSharpは前述の通り、ソリューションファイルなどを作成しない。 
そのため、Javaっぽくワークスペースを決める必要がある。
「Tools > Options > Workspace」 の「Backup files to this directory」に作業したいフォルダを入力する。

もしWorkspaceが変わらなかった場合は、画面右のWorkspaceウィンドウからエクスプローラ同様に移動すればOK!


3. ビルドツールにC# 4.5を追加する

QuickSharpは、ビルドツールを複数管理できるが、初期設定ではなぜかC#3.0までしか登録されていない。 
「Tools > Options > Build Tools > Tool Settings」から C#4.5のコンパイラを追加する。

追加方法は、右側の枠で右クリックし、「Add」なり「Clone」でビルドツールを増やす。
※DebugモードとReleaseモードは引数やオプションが違うので注意。




エディタ画面を開いて、ツールバーの「Compile」ボタンの「▼」から、先ほど追加したC#4.5のコンパイラを選択する。



使い方



ひとつのファイルで全てのコードを書くなら問題ないが、複数のファイルに分けるときもある。
そんなときにはコード内にコンパイルオプションを書けば良い。 詳細は、QuickSharp IDE Guide: Managing Buildsを参照。

// コンパイラオプション
//$ option

// 実行時のパラメータ(テスト用パラメータ)
//@ parameters

// 依存関係のファイル(先に指定したファイルをコンパイルしてくれる)
//? file name

// ファイルの参照(DLLなどの参照設定)
//$/r:file name

これだけだとわからないと思うので、具体的な使用方法を説明する。

using System;
using TestModule;

//? TestModule.cs
//$/r: TestModule.dll

//@ 10 20 30

namespace QuickSharp
{
    public class Program
    {
        private static void Main(string[] args)
        {
            foreach (var s in args)
            {
                // 表示:10 20 30
                Console.WriteLine(s);
            }
        }
    }
}

こうやってオプションを追加することで、依存関係のファイルを先にコンパイルし、そのdllなどを読み込むことができる。


マニュアルが英語しかないというのは、ハードルが高いかもしれないが、それでも「軽量」を求めるならQuickSharpが良い。使い方もそんなに難しくないしね!

ちなみにSublimeTextにも「C# Compile & Run」というパッケージがあるので、それも使えるかも。
ただ、コード補完が内のはちと辛いかな。


以上

written by @bc_rikko

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