きたる2020年7月24日は東京オリンピックの開会式。交通機関や道路の混雑をさけるため、始業〜10時半までは一斉にテレワークして混雑緩和に努めましょうという企画だ。
弊社もテレワーク・デイ実施企業になっており、せっかくなのでお盆の帰省も兼ねて7月24日〜8月4日までテレワーク@実家を実施した。
実際に長期間のテレワークを体験したことで課題が見えてきた。今後「多様な働き方が実現する社会」を期待して、体験したことを共有したい。
(弊社では「リモートワーク」という言葉を使っているのだが、企画にあわせて以降「テレワーク」で統一する)
テレワークへの取り組み
弊社では2016年12月に自宅限定のリモートワーク制度が導入された。そこで初めてテレワークを体験した。
オフィスは静かで落ち着いた雰囲気なのだが、私の座席の目の前がフリースペースになっており、ミーティングなどで賑やかになることが多かった。はじめてのリモートワークは、思ってたより集中できた! 話し声が聞こえないだけでも仕事しやすかった。— ダーシノ (@bc_rikko) 2016年12月19日
そのためノイズキャンセリングイヤホン(Bose QC30)を購入し、静かで集中できる環境づくりをしていたのだが、テレワークには関係なかった。
ほどよい下町に住んでいるため、聞こえてくるのは遠くを通る電車や車の音くらい。
ノイズキャンセリングイヤホンなんて使わなくても、業務に集中できる環境を手に入れることができた。
翌2017年4月には、作業場所を定めないリモートワーク制度が導入され、その際はなんと海でテレワークすることにした。
もちろん「海」というのはネタなのだが、このように自分の好きな環境をつくることができ、作業にも集中できた。海でリモートワークしてる!風と波の音で癒される。 pic.twitter.com/USrNdBvvfl— ダーシノ (@bc_rikko) 2017年6月5日
2週間ものテレワークに対する不安
フロントエンドの業務はGitHub+CircleCIを使っておりデプロイの心配はない。メンバーともSlackでの会話が定着していたのでさほど不安には感じなかったのだが、それ以外は不安しかなかった。
2週間もの長いあいだテレワークで自律することができるのか。
MSN Messenger世代でSkypeすら使ったことがないのに、ビデオ会議ができるのか。
未だADSL使ってるけど、ネット回線が業務に耐えられるのか。
テレワークしていない人たちの迷惑にならないか。
テレワーク中の1日の過ごし方
弊社ではフレックスタイム制っぽい勤務時間を変更できる制度がある。(ただし1日8時間労働するためフレックスタイムとは違う)
その制度を利用して、勤務時間を7:30〜16:30に変更している。それは今回のテレワークでも同じだ。
出勤する場合
- 5:20 起床
- 6:30 出社
- 7:30 出勤
- 16:30 退勤
- 18:00 帰宅
- 19:00 夕食
- 23:00 お風呂
- 24:00 就寝
テレワークの場合
- 6:30 起床
- 7:30 出勤
- 16:30 退勤
- 18:00 夕食
- 23:00 お風呂
- 24:00 就寝
通勤に2時間〜2時間半ほどかかっている時間がまるまる自由時間にかわった。
満員電車もなく、ただVPNを繋いでタイムカードを押すだけ。
この2時間は想像以上に大きく、睡眠時間が1時間増え、自由時間も1時間増えた。
通勤がないだけで、こんなにも楽になるとは。
テレワークの実施
こんな感じのところで風を感じながらリモートワークしてる pic.twitter.com/AuIuh7qaN5— ダーシノ (@bc_rikko) 2017年7月25日
田舎で深緑の香りがする風を肌に感じながら仕事していた。
一番気になるであろうビデオ会議については、Slack、Vidyo、Skypeという布陣でおこなった。
- 参加人数が少ない → Slackの通話機能
- 参加人数が多い → Vidyo
- Slack、Vidyoが不調な場合 → Skype
自チームは人数も多く、ミーティングルームではなくオープンスペースでミーティングを行うことが多い。そのため、雑音が気になったり、声が聞き取りにくかったりと課題も散見された。
全員がリモートの場合は、声も明瞭で普通に対面で喋っているのとなんら変わりはなかった。みんなリモートになればいいのに…。
テレワークをして感じたメリットと課題
メリット
- 通勤がない
- 2時間以上の節約
- 暑い/寒い中外に出なくて良い
- 腹痛マネジメントが容易
- 空調の設定温度が自由
- オフィスだと寒いことが多くカーディガンを羽織っている
- 食事レベルがあがる
- 実家補正あり
- 自炊しても悪くなる前に食べ切れる
- 週に2回以上洗濯ができる
- 乾燥機、浴室乾燥機がないため週末しかできなかった
- トイレ難民にならない
全体的に生活のクオリティがあがったと感じた。
私自身お腹が弱い。電車通勤中での腹痛は地獄でしかない。オフィスでも個室の数が限られているのでトイレ難民になりやすい。
それらの腹痛マネジメントから開放されるだけでストレス解消にも繋がった。
課題
- 集中力が続かない問題
- ビデオ会議の声聞き取りにくい問題
- 全員リモートだとはっきり聞こえるが、オープンスペースでやられると雑音が勝ってしまう
- 自宅環境がビミョー問題
- オフィスではREALFORCE、23インチディスプレイ、オカムラのチェア、ネット回線早い
- 自宅では13インチMacBookPro、10年くらい前に買ったロウヤのロッキングチェア、ADSLと不満が多い
- 通勤なしで運動不足問題
- 出不精なので2週間1歩も自宅から出なかった
- オンオフ切り替えできない問題
- 起きてPCに向かったらオン、PCを閉じたらオフ、そんなに単純に切り替えられない
まとめ
在宅勤務は「仕事に集中しにくい」以外はなにひとつ不満はない— ダーシノ (@bc_rikko) 2017年8月3日
2週間ともなると完全に仕事とプライベートが分離できなくなってしまい、仕事に集中しにくくなってしまった。
逆に1日、2日なら集中力が続き、テレワークの恩恵を受けられる。
たとえば週2日テレワーク、3日出勤みたいなリズムが良いのかもしれない。
※個人差があります
余談
テレワークを2週間した代償かはわからないのだが、Slackで「会社の人のついったーをマターリと眺めるスレ」という頭がおかしいチャンネルが作られ、そこで全ツイートを監視されるようになってしまった…。
某雑誌に寄稿したときにTwitterアカウントがバレて以来、ツイートを監視され時折Slackにポストされることがあった。
しかし、今回はそれまでの人力監視とはわけが違った。
自動で「全ツイート」をポストされるようになってしまったのだ!
この問題はわりと深刻で「ネットの人格」と「リアルの人格」を使い分けている私としては、この2つの人格を結び付けられるのが苦痛でしかない。
そのため、1年くらい前からツイートするときも「会社の人に見られているかも」と躊躇するようになってしまった。
テレワーク全然関係ないけど…。
以上
written by @bc_rikko
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