ブログだから「色」・「フォントサイズ」・「画像」といろんなツールがあるにも関わらず、壊れるほど表現しても3分の1も伝わらない。
そんな来年20歳になる19歳女子大生(自称)の私にピッタリな本を見つけた!
『20歳の自分に受けさせたい文章講義』だ。
本書は、レトリックを駆使しておもしろ表現するとか、ハウツー的な書き方を教えるという内容ではない。
いかに読み手を引きこんで、自分の思いを正確に伝えるためにはどうすればよいか?を4つの講義形式で説明している。
文章講義の本だけあってスラスラ読めた。
それはもうビックリするくらいに。
「書くこと」の効果
ただ読んだだけの本と、しっかり感想文まで書いた本。
どちらの内容を覚えているだろうか?
「書く」とは、頭の中を整理し、人に伝わる形でアウトプットすること。
本書では自分の言いたい気持ちを「ぐるぐる」と例え、それを伝わる言葉にする行為を「翻訳」と呼んでいる。
自分の言葉に「翻訳」をする過程で、突然理解できる瞬間がある。
「書く技術」を身につけるということは、「考える力」を身につけることなのだ。
このブログも「アウトプットすることで知識を定着させる」という目的もある。
実際、単純に調べたその場限りの情報より、文章を考え、推敲した情報の方が身についている感覚がある。
接続詞の有効活用
接続詞を多用すると文章が読みにくくなるとよく耳にする。
本書では、積極的に「接続詞」を使うように推奨している。
ただし、単純に「接続詞」を多用するわけではない。
前後の文章の整合性を確認するためのツールとして「接続詞」を使うのだ。
文がおかしいのではなく、文と文の「つなげ方」や「展開の仕方」がおかしいとき、その主張は支離滅裂になり、リズムよく読めなくなるのだ。 p.63
接続詞を意識するだけで、文章は論理破綻しにくくなる。p.72
接続詞の役割&一覧──順接/逆接/並列・追加/対比・選択/説明・補足/転換 - Yahoo!知恵袋
接続詞のバリエーションは、上記リンクにまとめられている。
良い接続詞が浮かばない場合は、この一覧を見ながら考えるのも良さそう。
視覚的リズム
「文章の書き方」系の本やブログでは、「具体例をあげる」「文章を推敲する」などは扱っているが、「視覚的リズム」について触れられているモノは少ないだろう。
本書では「構成は『眼』で考える」と題して、単純だが奥深い講義がある。
視覚的リズムとは、以下の様なものだ。
- 句読点の打ち方
- 改行のタイミング
- 漢字とひらがなのバランス
このルールを守らないと、以下の様な文章になってしまう。
●ブログを書き始めて如何に「言葉だけ」で伝えるのが困難なのか再認識した。ブログだから「色」・「文字サイズ」・「画像」という様々な表現方法が在るにも関わらず壊れる程表現しても三分の一も伝わらない。
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●ブログを書きはじめていかに「ことばだけ」で伝えるのがむずかしいのか再認識したし、ブログだから「色」・「フォントサイズ」・「画像」といういろいろな表現方法があるにもかかわらずこわれるほど表現しても3ぶんの1も伝わらない。
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●ブログを書きはじめていかに「ことばだけ」で伝えるのがむずかしいのか再認識したし、ブログだから「色」・「フォントサイズ」・「画像」といういろいろな表現方法があるにもかかわらずこわれるほど表現しても3ぶんの1も伝わらない。
どうだろうか?
私ならこんな本があったら、すぐ閉じてしまうだろう。
原因は「読点がない」「改行がない」「漢字が多い / ひらがなが多い」だ。
これでは、リズムよく読み進めることができない。
文章の内容も重要だが、視覚的リズムも重要だとわかる。
文章を構成する
文章を推敲するにあたり、本書では次のように書かれている。
マネジメントの問題解決方法にも「なぜなぜ分析」がある。
随所に「なぜか?」を入れていくことだ。p.148
「言いたいこと」について「なぜか?」を繰り返して自問自答していく。
何度か繰り返すことで、「言いたいこと」の根拠を作ることができる。
連想ゲーム式な考え方には、「マインドマップ」や「特性要因図(フィッシュボーン・チャート)」などがある。
自分にあった方法を見つけて欲しい。
このような方法で細部を書くことで、自分の文章に「説得力」が生まれる。
捨てる勇気
自分で書いた文章は、どれも悩んで書きだしたもの。
なかなか余分だと思っても、捨てることができない。
グサッとくるね。
問題は「なにを書くか?」ではなく、「なにを書かないか?」なのだ。 (中略) (書くべきものは)“元ネタ”が多すぎるせいで、見えなくなっているのだ。p.233
読者は、あなたの「がんばり」や「悩んだ量」を評価するのではない。あくまでも、文章の面白さ、読みやすさ、そして書かれた内容について評価を下すのである。p.249
私がこの感想を書いているのも、結構な時間がかかっている。
でも、私の「がんばり」や「悩み」については誰も興味ないだろう。
いかに読者の目線で、求める情報を書くことが重要になる。
そのためにも、ノイズ(不要な情報)を「捨てる勇気」が必要だ。
なぜ文章を書くか?
私が文章を書く理由は、「スキルアップ」と「備忘」のためだと言いはっていた。
ここで考えなければならないのは「なぜ伝えるのか?」という自らへの問いかけである。どうして文章などというまどろっこしい手段を用いて、多大な時間と労力を費やして、自分は書いているのか? 理由はただひとつ、読者を動かすためだ。p.135
が、よく考えてみると目的がそれだけなら、わざわざブログという形で公開する必要はない。
本当の理由は「自分が書いたブログで、誰かの役に立ちたい」のかもしれない。
さいごに
読者である「あなた」の心が変わり、行動が変わったとき、「あなた」が動いてくれたとき、ようやく本書は完結することになる。p.270
読者である「あなた」が下のリンクから『20歳の自分に受けさせたい文章講義』をポチッてくれたとき、ようやく本エントリは完結することになる。(ゲス顔
本当に「読みやすい文章」を、この本で体感してほしい。
以上
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