去年12月~今年1月頃まで、仕事が本当に忙しく「画面のハードコピーをエクセルに貼るだけの作業」を毎日10時間以上やっていた。
そんな心も荒んだ日々から逃げるように、毎日深夜4時過ぎまでバーグハンバーグバーグTVを見続けていた。
「ウチも、こんな面白そうな会社で仕事がしてみたい」
「どうすれば、こういうことができるんだろう?」
そんなことを考えていたときに、本書が発売されることを知り、発売直後に購入し読んでみた。
すべてがふざけた内容かと思いきや、、、良い意味で期待を裏切られた一冊だった。
「身内ネタ」と「パクリ」 ダメ、絶対。
本書の中で、著者シモダテツヤが2つのことをキッパリ「最低な行為だ!」といっている。
それが「身内ネタ」と「パクリ」だ。
身内ネタは、評価に値しない
私が、バラエティ番組をつまらないと思い始めたのも、この「身内ネタ」が蔓延したからだと思う。身内にだけはウケる、だからスタジオでは大爆笑かもしれないが、第三者(視聴者)からするとクソどうでもいいし、面白くもなんともない。
身内にだけウケるようなコンテンツを作ること、それは僕たちのような仕事をするものにとって、最も評価に値しないものだと思います。p.68
もしかすると「身内ネタ」が最も評価に値しないというのも、そういった世の中に対するアンチテーゼなのかもしれない。
パクリは、最低の行為
頭の片隅にあるのに、元の表現者への愛がないままに自分のものとして表現してしまう。それは表現者として最低の行為ではないでしょうか。p.85
「パロディーは好き、パクリは大嫌い」とも書かれている。
この違いは、小さいようで大きい。
以下のサイトが、「パクリ」とその他の違いをわかりやすく説明している。
▶ 盗作とパクりとパロディとモチーフとオマージュとリスペクトの違いについて(スレその109より) - 創想話スレまとめ Wiki*
※ 上記リンクも2chのパクリだとと思うかもしれませんが、目をつぶってください。
人は知らず知らずのうちに「パクリ」をしてしまう。
自分でも曲をつくるとき、直前に聴いた曲に思いっきり影響されてしまう。これも一種のパクリなのかもしれない。
気をつけないと…
ふざけた会社のマジメな考え方
絶対通らない威嚇案
「威嚇案」とは、(中略)たとえ通らず実施に至らなくても、クライアントに見せることで「通りそうなアイデアばかりではなく、本当はここまで尖ったことができるんだぞ」と僕達の潜在能力を知ってもらうための行為です。p.62
初めて「威嚇案」たるものを知ったとき、「こんな方法もあるのか!?」とビビッた。
最近では、原宿さんが「バーグハンバーグバーグが実践している「プレゼンを通しやすくする交渉術」をご紹介します」で「威嚇案」を実践でどう使うかをレクチャーされている。
威嚇案があることで、脳のリミッターを解除した状態で考えられる。
そういう意味では、仕事でもつかえる。
(実際に、わりと重要な契約交渉で威嚇案を使ってみたw)
弱点こそ、武器になる
「逆に弱点をさらけ出したほうが、むしろ目立てるのではないか」という考えから生まれたのが「正直メソッド」という手法だったのです。p.73
これは「ステマ→バレる→炎上」に対する言葉。
Amazonレビューで絶賛しているコメントより、ちょっと批判的な意見のほうが役になったという経験はないだろうか?
そんな正直な意見からこそ、尖ったアイデアや人を引きつける魅力が生まれるのだと思う。
5年くらい前に、テレ東でどっかの誰かさんが「自分の短所を個性に変える!弱点を武器に!」と言っていたが、まさにこれだ!
信念を持って、仕事を選ぶ
やりたいことだけやる。そのための一番の近道は「仕事を選ぶ」。これに尽きます。p.120
これが「ふざけた会社」たるゆえん。
「ふざけたことしかしないから、仕事を選ぶ」という決断も相当勇気がいることだろう。
ただ、これを貫いているからバーグハンバーグバーグがバーグハンバーグバーグでいられるのだろう。
はてブを徘徊していたときに見つけたこの記事も、シモダさんがいかに強い信念をもって「ふざけた会社」を貫いてきたかがわかる。
▶ 変化しないという勇気 — How To Create Startup — Medium
と、いろいろ述べてきたけど、正直なところ本書の3分の2はバーグハンバーグバーグTVやオモコロなどで見た内容で、残りの3分の1の10%くらいが、本当に役に立ちそうな内容だった。
とにかく「面白いことをやってみたい」と思っている人は、一読の価値があるかも?!
以上
written by @bc_rikko
洗剤
返信削除誤字のご指摘ありがとうございます。
削除「威嚇案」の引用部「洗剤能力」を「潜在能力」に修正しました!