2019/08/19

情報特化型ツイートがフォロワー数に及ぼす影響と共感型ツイートの展望

概要


夏休みの自由研究として本研究を行った。
先行研究(※1)よりTwitterのフォロワー数を増やす初期段階は、ユーザーに価値(情報)を提供するツイート(以下、「Information特化型ツイート」という)が効果的だと言われている。本研究では、2019年8月12日〜15日の4日間、Information特化型ツイートをすることでフォロワー数がどれくらい増加するか実験を行った。


第1章 はじめに

1.1. 研究背景

「何者かになりたい!」誰もが一度は考えたことがあるだろう。SNS映えやバイトテロ、炎上商法と呼ばれるSNS上で注目を浴びるための行動からも言えるように、自己顕示欲は暴走しやすい側面を持っており問題視されている。
たしかにこれらの行為は一時的に注目を浴びることができるかもしれないが、「炎上行為をした」という印象を変えるのは困難だ。そこで本研究ではSNS上で正攻法で信頼を勝ち取りつつ、影響力を高めフォロワー数を増やすにはInformation特化型ツイートは有用かを検証した。

1.2. 研究目的

フォロワー数を増やして、しょうもないツイートをしても2桁いいねとかもらいたい。

1.3. 先行研究

先行研究(※1)では、SNS時代のマーケティングフレームワークとして「DRESS」が提唱されている。

DRESSフレームワーク
  1. Discovery(発見)
  2. Response(反応、共感)
  3. Experience(体験)
  4. Story(物語)
  5. Share(共有)

SNS上で影響力を持つためには、DRESSフレームワークの順番で実践するのが良いとされている。そしてSNS上で「発見」してもらうには、ユーザーに価値ある情報を提供するInformation特化型ツイートが有用だと述べられている。


第2章 Information特化型ツイートがフォロワー数に及ぼす影響

2.1. 実験方法

本研究では執筆者(@bc_rikko)のTwitterアカウントを用い、Information特化型ツイートをすることでどれだけフォロワーが増えるかを調べた。
※ 実験開始時の執筆者アカウントのフォロワー数は1,456人だった。しかし、2009年からTwitterをやっているため、フォロワーの中には非アクティブユーザーが相当数含まれていると思われる。

実験期間は2019年8月12日〜15日の4日間とした。ツイートをより多くの既存フォロワーに見てもらうために、投稿時間はアクティブユーザーが多くなる時間帯(①8:30-9:00、②12:00-13:00、③17:30-20:00)を狙った。ツイート内容は過去に反響が多かったツイートのリメイクやJavaScript/CSS/UI/UXの英語サイトの紹介、具体的なサンプルコードである。「いま思っていること」のような私的なツイートは控えた。
実験期間にツイートしたものの中から反響がおおかったツイートは、前述の時間帯にわけて何度かセルフRT(自分のツイートをRTすること)を行った。
この他にツイートを目立たせるために、改行や箇条書き、画像を用い、タイムラインに占めるツイートの表示領域割合を広げる工夫も行った。


2.2. 実験結果

4日間で40ツイートを投稿し、被RT数は53、被いいね数は246、フォロワー数は8人増6人減で最終的に2人増えた。

日時ツイート数被RT数被いいね数フォロワー数
2019/08/1210448-1 (+1, -2)
2019/08/131436134+2 (+2, -0)
2019/08/148654-1 (+2, -3)
2019/08/158720+2 (+3, -1)
合計4053246+2 (+8, -6)
※ ツイート数にはリプライ、RT、セルフRTは含まれない
※ ツイート数には私的ツイートも含まれる
※ 集計日時: 2019/08/15 22:35-22:45


第3章 考察


実験中もっとも注目を浴びたツイート(※2)のインプレッションは8,424、エンゲージメント総数は629だった。しかし「プロフィールのクリック数」は14回に留まった。このことから、ユーザーはInformationの内容には興味があるものの、発信者にはあまり興味が向かないことがわかった。Information特化型ツイートでは他のニュースサイト同様、娯楽情報として消費されるだけで当初の目的は果たせなかった。

そこで過去バズったツイートや数千RTされているツイートを分析した結果、発信者に興味を向けてもらうには「共感」が重要ではないかという仮説を立てた。先行研究(※3)でも「おもしろい話には『共感』が大事」と述べられている。「あるある」「それな」「わかる」といった話は盛り上がり、同じことを考えている人には親近感がわく。そうすることで自然と発信者に興味が向くのではないかと考えられる。

Information特化型ツイートにEmpathy型ツイートを加えることで拡散力が増し、結果としてフォロワー数増加に繋がるだろう。


第4章 結論


  • Information特化型ツイートで被RT数、被いいね数は増える
  • 画像付き、サンプルコード付きのツイートは、いいねされやすい
  • Information特化型ツイートをすることでフォロワー数は微増する
  • 仮説: Information型 + Empathy型ツイートでより拡散されフォロワー数が増える


第5章 おわりに


4日間という短い期間だったが、Information特化型ツイートで被RT数、被いいね数は増えた。また本研究の目的であるフォロワー数増加は微増という結果だった。
Empathy is 大事!


参考文献





written by @bc_rikko

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